03枝飛び遊ぶ小鳥を追いかけて
風息が帰ってきたのを見つけて、木の上から飛び降りる。珍しく早いなと思ったら、珍しいのはそれだけじゃなかった。「おい、まさか……」 風息は二の句をつげないでいる俺を見て、小さく首を振った。 騒ぐなと言われても、それは無理な相談だ。 だって風…
日々燦燦
02暮れる夕日に晴れ渡り
連れてこられたのは、町中にある小さな山の中だった。 急斜面が多く、手入れもあまりされていないようで、人の気配が少ない。そういうところを選んでいるのだと彼は言った。 彼の手から伸びる蔦が、通常ではありえない速さで伸びて、またしゅるしゅると縮…
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01落下速度はご自由に
運が悪かった。 いつも通り用心深く、目立たないように路地裏を選んで進んでいたところだった。 力は使わず息を潜め、影と共に動く。 同族がいればおのずとわかる。先んじてその存在をキャッチし、先手を打って行動できれば見つからずに逃げおおせるのは…
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