39.内緒の話
あらかた乗り物を乗り終えて休憩がてら遊園地の中にある大きな池の傍に行くと、フラミンゴの形をしたベンチがあった。そこがフォトスポットとなっているようで、人が集まっている。家族連れもいるけれど、カップルの方が目立つかも。「飲み物を買ってこよう…
夢小説 恋ぞつもりて 羅小黒戦記 色も无き花に香りを染めしより
38.遊園地
森林公園を抜けると、巨大なジェットコースターと観覧車が見えてきた。遊園地といえば、やっぱりこの二つは欠かせない。「小黒は前にもここに来たことあるの?」「うん! 師父が連れてきてくれたんだ」 小黒は嬉しそうにそう教えてくれた。よっぽどいい思…
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37.桜映す瞳
以前約束した遊園地に行く日が来た。遊園地だから、動きやすい服装がいいだろうと髪をまとめて、ゆったりとしたパンツを履いた。寒いかもしれないと暖かめのコートを選ぶ。「小香!」 待ち合わせの場所で待っていると、時間を少し過ぎたころに二人が現れた…
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36.微笑の気配
夢の余韻は数日晴れなかった。実際に告白したわけじゃないのに、本当に振られてしまったような気分になってしまって、立ち直れない。夢でこうなるんじゃあ、本当に振られちゃったらもう生きていけない気がする。本当に、どうしてここまで思いつめちゃってる…
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35.桃花の夢
薄紅の花が咲き乱れていた。桜とは少し違う気がする。これが桃の花だろうか。「風が出てきたな」 花を揺らしていた風は彼の髪を揺らして吹きすぎていく。 私は彼の横顔から目を逸らせない。細い髪がさらさらと波打ち、光を反射して艶やかに光る。彼は私の…
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34.刀削麺
「刀削麺を食べたことはあるか」 確か、生地を専用の包丁で削って沸騰したお湯に入れる麺料理だったかと思う。首を振ると、彼はいい店があると言って歩き出した。ここは故宮博物院から少し離れたところにある西四大街だ。レストランがずらりと並んでいる。そ…
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33.紫禁城
「北京だと……やっぱり紫禁城を見てみたいです……!!」 无限大人と二人きり、という緊張感が、北京にいる、という興奮にじわじわと中和されていく。見るべき場所といえばやはり故宮博物院だろう。明や清の時代に皇帝が住んでいたという宮殿。ぜひ、この目…
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32.燕京の館
「では、行こうか」 そう言う无限大人の前には文様が刻まれた壁がある。転送門というのはそういうものだと聞いたことはあるけれど、実際に目にするとこれが門だとすぐには認識できない。「使うのは初めてか」 緊張気味の私に気付いて、彼はそう訊ねてきた。…
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31.求める住処
「湖にお住まいを希望なんですね」 今日訪れた妖精は、ずっと泣き続けていた。黄色いくちばしに、深い青みがかった緑の髪。肌は鱗で覆われている。河童に似ているかもしれない。深緑と名乗った彼女は、ぽろぽろと涙を零しながら言った。「だって、あそこは私…
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30.花盛りの人
朝起きて、端末にお祝いのメッセージが届いていることに気付いた。四文字の短いものだったけれど、彼女は初めてこちらで春節を迎え、楽しんでいるのだな、と感じられて自然と笑みがこぼれた。 その後、館で会った時には驚いた。漢服を着ているとまるで雰囲…
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29.男と女の関係
「小香、小香!」 ちょいちょい、と小声で私を呼んでいるのは誰かと思ったら若水ちゃんだった。「写真、いっぱい撮ってきた!?」「はい!」 なぜか部屋の隅に移動し、ひそひそと訊ねてくる若水ちゃんに苦笑しながら、端末を取り出す。この前旅行に行ったこ…
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28.君だから
「一回だけだからさ? いいじゃん。行こうぜ」「行かないったら」 少し強い語調の女性の声が聞こえて、足を止める。見ると、欄干に寄りかかるようにして女性の前に立ちはだかっている男がいた。どちらも妖精だ。館の外廊には、二人と、少し離れたところにい…
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