83.書類の整理
近頃は无限大人は忙しくしているようで、ほとんど連絡が来ることはなかった。八月も後半になって、突然電話が掛かってきたので、何かあったんだろうかとどきどきしながら電話に出た。「もしもし?」『小香か。実は、折り入って頼みがあるんだが』「なんです…
夢小説 恋ぞつもりて 羅小黒戦記 色も无き花に香りを染めしより
82.楽しい日々
「わーい! カレーだ!」 小黒はスプーンを持った手を頭上に突き上げて喜びを全身で表してから食べ始めた。そんなに気に入ってくれて嬉しくなる。无限大人も一口食べて、頷いた。「うん、この味だ」「やっぱり、お店の味とは違いますね」 自分で作ったカレ…
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81.アルバム作り
川に行ってから数週間後、小黒と无限大人がうちに来ることになった。カレーを作って待つことにする。煮込んでいる間にインターホンが鳴った。「小香! 来たよ!」 玄関を開けると、小黒が元気な笑顔で入ってきた。无限大人はその後ろに立って、笑みを浮か…
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80.川下り
楠渓江の流れに沿って、竹の船に乗ることになった。无限大人が先に乗り込み、当然のように手を差し出してくる。どきどきしながらその手を取り、慎重に船の上に足を置いた。思っていたよりも安定感があるけれど、縁がないのでひっくり返ってしまわないか少し…
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79.楠渓江
楠渓江があるのは温州市だ。以前、仕事でここの館を訪れて、偶然无限大人と会ったことを思い出す。あのときは五馬街で麺を食べて、江心嶼を散策した。情人島という名前に過剰反応してしまって、あのあとは上手く会話できなくなってしまった。あの頃に比べた…
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78.お返し
コーヒーとケーキが届いて、さっそく食べる。私はいちごのショートケーキ、无限大人はフルーツタルトだ。「あ、このお店のケーキすごく美味しい」 一口食べて、はっとする。ほどよいクリームの甘さといちごの酸味が絶妙だ。コーヒーも香りが立っていて後味…
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77.プレゼント
「すみません。もっと楽しいところにすればよかったですね」「うん?」 コーヒーとケーキを頼んで、店員さんが下がったところで気になっていたことを伝える。无限大人は不思議そうな顔をした。「楽しくないか?」「いえ! 私は楽しいです! でも、无限大人…
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76.ショッピングモール
いつも通りの待ち合わせ場所に来て、无限大人と挨拶を交わす。でも、今日はどこへ行くのか聞いていなかった。駅に行くのかと思ったら、无限大人は街の方へ歩こう、という。「どこのお店へ行くんですか?」「はっきりとは決めていないんだ。君はどこへ行きた…
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75.猶予
豫園に行くとき、彼女はいつもと少し違う恰好をしていたのが印象に残っていた。パンツを穿いた姿が珍しかった。思い出してみれば、彼女はスカートの方をよく穿いていた。庭園を見ると、以前行った退思園を思い出させた。小黒もそうだったようで、小香と手を…
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74.瞳に魅入る
「そういえば、深緑さん、どうするか決まったんですよ」「いい場所が見つかったのか?」 お茶を置きながら、无限大人が訊ねるので、首を振った。「いえ。新しい湖へお引っ越しは、なしになりました。やっぱり、知らない場所に行くのは不安が強いみたいです。…
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73.カレーライス
ふと会いたくなって、勇気を出してこちらから誘ってみよう、ということになった。振り返ってみれば、最初にこちらから声をかけて以来、なんだかんだと誘ってもらっていることが多い気がする。ありがたいことだ。なので、こちらから連絡を取るのは緊張する。…
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72.夕焼けに飲み込んだ言葉
存分に泳いで、遊んで、日が陰ってきた。青い空に赤が混じり、風が涼しくなってくる。海からあがり、二人は水着から着替えて、海に伸びた堤防の上をゆっくり歩いていた。小黒はどんどん先に行き、カニかなにかを見付けてしゃがんでいる。「久しぶりにこんな…
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